高潮シミュレーション
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高潮シミュレーション
台風常襲地帯である日本は、例えば2018年の台風21号や2019年の台風15号、19号の事例のように高潮や高波浪による浸水被害を受けてきました。さらに、今後は気候変動に伴う台風の強大化による災害の激甚化が懸念されています。
激甚化する高潮・高波浪の対策には、高潮シミュレーションによる検討が有用です。高潮や高波浪は、台風や低気圧のような気象擾乱に伴う現象です。そのため、計算例(1)のような経験的なモデル、あるいは局地気象モデルWRF(Weather Research Forecast)※1を活用して気象場(風・気圧)を解析し、高潮による海洋場の流動や波浪状況を把握します。さらに、岸壁等の施設からの浸水量を見積もる際に越波と越流を統一的に表現できるモデルを組込むことにより、計算例(2)のように高潮・高波による浸水状況を高精度に予測することを可能にしました。
このようなシミュレーションを用いることにより、過去に来襲した高潮・高波の発生メカニズムや浸水要因の解明、想定最大規模あるいは気候変動前後の気象擾乱(台風・低気圧)が来襲した場合の被害想定の推計を行うことができます。津波シミュレーションと同様に沿岸域の浸水深・浸水範囲、防護施設を対策することによる効果を平面的に”見える化”し、地域・施設の脆弱性の把握、沿岸域の効率的な整備計画の提案を行っております。
- ※1
- NCAR(米国大気気象センター)等が主体となって開発した局地気象モデルです。以下のURLに詳しい解説があります。
URL:https://www.mmm.ucar.edu/models/wrf